クライマー山野井泰史のヒマラヤ難峰への挑戦と極限状況からの生還を描いた、共感できるレベルじゃないノンフィクション。

2002年、山野井氏はヒマラヤのギャチュン・カン北壁登頂に夫婦で挑戦し、その下山途中で雪崩にあい遭難。標高7000メートル、極寒の吹雪、低酸素による視界不良、重度の凍傷という極限過ぎる情況からついに夫婦揃って生還します。読んでいてこんな状況が実際にあったということに驚き、さらにその状況や心情を書くことができた沢木氏にも驚きます。

この本を読むまで山野井氏のことは知りませんでしたが、彼(とその妻妙子氏)の山に対する執着や姿勢は、普通の感覚で言うところの登山好きだったり、登山家のストイックさとは別次元に存在するような気がしました。僕は登山はしないくせに登山憧れがあり、山モノの小説も映画も好きでよく見るんですが、それらに出てきたどの遭難シーン(時には登場人物がそのまま死んでしまうような)よりもこの「凍」の状況を厳しくリアルに感じました。マイベスト遭難シーン確定です。この極限状況のつらさに比べたら冬の朝の起きるつらさなんて・・・。

関連図書がいくつかあって気になる。


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